トップ > 藍を楽しむ(藍染めを着てみよう) > 藍染めの色を楽しもう

藍を楽しむ
着てみよう
藍染めの色を楽しもう
日本の藍の里めぐり
藍をもっと暮らしに!

藍の色を楽しもう 藍色には段階があるのをご存知ですか?色ごとの風合いを楽しむのも粋ですね 藍の色の発色は神秘的です。引き上げてすぐは黄土色ですが、絞って干し空気に触れると、緑から藍色へ変化します。この工程を繰り返し重ねて染めることで濃淡を表現し、同時に布を強くします。主な藍の色をご紹介します。

甕覗き かめのぞき
少し浸けて染めた淡い色なので、「ちょっと瓶をのぞいた程度」という意味から「瓶覗き」と呼ばれる。「覗色」ともいう。
浅葱色 あさぎいろ
ネギの葉のような緑がかった青。江戸時代、地方から江戸に上がってきた侍が浅葱侍と呼ばれたのは、羽織の裏地にこの色をよく使ったから。
納戸色 なんどいろ
近世の代表的な藍染めの色。納戸の幕の色、また、納戸の暗さが由来になっている。微妙に色が違う、藤納戸、鉄納戸、錆納戸がある。
縹色 はなだいろ
古くは藍で染めた色の総称だった。「はなだ」は青の古名といわれる。
濃藍 こいあい
さらに染めて、紺色になる少し前が濃藍。
紺色 こんいろ
さらに繰り返し染めた濃い藍色が紺色。
褐色、搗色、勝色 かちいろ
もっと染めて、黒く見えるほど濃い色。布を搗く染めの手法を用いて濃く染めたことが名前の由来となっている。鎌倉時代には、武士の服や武具を「かちいろ」で染め、「勝ち戦」になるよう縁起をかついだ。

香りも楽しむ 『藍 風土が生んだ色』の著者、竹内淳子さんのお話より

「藍は染料ではなく、顔料です」と語るのは、『藍 風土が生んだ色』(法政大学出版局)などの著者、竹内淳子さん。日本中の藍の産地を歩いてこられた民俗学者です。「水や湯に溶けて微粒子が繊維に入り染まるのが染料です。顔料は、水や湯に溶けないので、石灰や灰汁などのアルカリ分を加え水酸化物に変えます。これを還元といいますが、還元後、空気に触れて発色します」。藍を布にくっつけると表現することもあるといいます。
「化学構造式から作った合成藍、たとえば青色2号には、においはありません」と竹内さん。本物の藍染めは、色だけでなく、香りも褪せません。布を手にしたら、香りも感じたいものです。

竹内さんが大切にしているさまざまな藍染めの布のファイルを開くと、ふわっと藍の香りが立ちました。左は、40年前に採取したタデ藍の葉

藍を楽しむ
着てみよう
藍染めの色を楽しもう
日本の藍の里めぐり
藍をもっと暮らしに!